私たちの想い
NPO法人ライフワーク・レインボーのあゆみ
私たちの法人が活動している地域は、長野県の最北端の信濃町・飯綱町という地域です。
両町ともに人口1万人前後の小さな町で、高齢化率50%に近い限界集落です。
この地域で生きることを決めた子どもたちが、地域と関わりながら楽しんで生きていけるよう、NPO法人ライフワーク・レインボーを4年前に設立しました。
共に歩んできたのは、障がいのある子の親の会の運営や、私設図書館を併設した不登校の子の居場所支援などを通して、子どもの支援に携わってきたメンバー。
障がいや生きづらさのある子やその家族のサポートをしてきたメンバー。
地域の子どもたちの健やかな幸せな成長を心から願っているメンバー。
地元企業として関わってくれているメンバーたち。
どんな小さなことでも選べる自由を創りたい
冬に雪深くなるこの地域では、生きづらさのあるお子さんや、成人となった皆さんの中には、1人で外出することも難しい状況の人も少なくありません。
例えば、この地域の小中学校に馴染めない子どもたちは、他の学校を選ぶことが難しいため、不登校となり、親子共々家に閉じこもるしかない状況が起きてしまいがちです。
それは大人になっても変わりません。
車の免許がないと、自由に行動ができず、好きな仕事や職種を選ぶことが難しい状況です。
そうすると生きづらさがあったり、障がいを抱えたりする人たちは、選択肢のないまま【これしかない】状況で、その環境を飲み込まざるを得ません。
「選べる」ことを知らないまま生活するしかない環境の人もいます。
そうしたどうしようもないという環境で生活するのではなく、どんな小さなことでも選べる自由を一つでも多く持てる環境を創りたいと考えています。
事業のあゆみ
現在4年目を迎え、フリースクール部門として放課後等デイサービスを併設したフリースクール事業と、おしごと部門として①薬草栽培、②自然素材を用いたハウスクリーニング、③森のメンテナンスなどの事業を行っています。
フリースクール部門のフリースクールは、学校とは「異なる学びの場の選択肢」として、2021年4月に始めました。
一人ひとりの興味関心や好きを大切にして、セミオーダーのカリキュラムを組んで運営をしています。
昨年9月には放課後等デイサービスを併設させ、療育的な観点を必要とする子どもたちが利用可能です。
おしごと部門では、①薬草栽培を手がけて3年目となります。
薬草栽培の指導者と連携し、生薬づくりに挑戦しています。
また健康茶をつくる地元企業さんと連携して、健康茶の原材料を栽培する高齢農家さんのお手伝いをしています。
②自然素材を用いたハウスクリーニングでも地元企業と連携したり、個人宅の定期クリーニングに入ったりしています。
③森のメンテナンスでは、現在倒木などを使って、白樺の皮の着火剤やスウェーデントーチを作り、地元のアウトドアショップに納品するなどの仕事をしています。
障がい者の枠を超えて、一緒に働く仲間になりたい
2022年4月には、3月に養護学校を卒業した人たちが、週に2日当法人の仕事を行っています。
他の福祉事業所でも仕事をしながら、当法人では、業務委託契約という形で彼らが個人事業主となって、責任ある社会の一員として一緒に働く仲間になってもらっています。
障がいを持っていると、国の福祉制度で守ってもらえる部分もありますが、それだけでは経済的に自立した生活をするのは難しい側面があります。
私たちはそれを変えていきたいと願っています。
どんな人もその人らしく住み慣れた地域で毎日を当たり前に尊重されて生きることができる社会を目指します。
そのために業務委託契約という形をとり、「障がい者」の枠を超えて、一緒に働く仲間となるための活動です。
今後、養護学校や地域の学校を卒業して、この地域で生きていくと選んだ人たちと、当法人の活動を通して、彼らがやりたいことをバックアップしていけるような組織になるために、活動を展開していきたいと考えています。
その一つの選択肢として個人事業主としての業務委託契約があります。
また他の選択肢として、企業への就労、他にも一つの仕事だけをするのではなく、複数の仕事を掛け持ちして、それらを合わせた収入で生活ができるような、多様な選択が当たり前になってほしい、そんな願いを叶えるべく事業を行っています。
今後の活動について
私たちには障がいの有無に関わらず、子どもの時から誰もが尊厳を守られることが当たり前の社会になっていってほしいという想いがあります。
現在行っている一つ一つの活動が、いろんな多様性を楽しく面白く積み重ねていく基盤になっていき、その人それぞれが、ワクワクしながら日々の営みを自分の人生として味わい尽くして生きていけるように、これからも活動をしていきます。
法人パンフレット
準備中
メディア
Web
新聞
長野市民新聞(2021年9月7日)